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大通公園を東から西に進むと真正面に見えてくるレンガ造りの建物が、札幌市資料館(旧札幌控訴院)です。
歴史的建築物として、2020年には国の重要文化財に指定されました。
美しい建築を堪能できるばかりではなく、さらにディープに楽しむための見どころをご紹介します。
大通公園の最西端にある札幌市資料館は、1926年に札幌控訴院として建てられました。
裁判所の移転に伴い、1973年に資料館として開館。以来、市民や観光客が気軽に訪れ札幌の歴史を学ぶ場として活用されています。
建物入り口のポーチ上部には、中央に目隠しをした「法の女神」、左右には剣を軸にした秤が浮き彫りにされています。
首像の下に彫られた「札幌控訴院」の文字は、当時としては斬新なデザインだったとか。
こちらは入口を入ってすぐの玄関ホールです。建物はレンガと札幌軟石を積み上げた構造。
外観はルネサンス様式を基調としながらも、意匠や彫刻に大正モダニズムの影響が見られるのが特徴です。
札幌軟石を使った建物は、現在は全国的にも貴重なのだそう。
デザイン・構造ともに歴史的な価値が高いと評価され、2020年には国の重要文化財に指定されました。
全国に8つ建てられた控訴院のうち、現在建物が残っているのは札幌と名古屋のみ。
館内1階の「刑事法廷展示室」は控訴院時代の法廷を復元。模擬裁判を行うなど司法教育実践の場としても活用されています。
こちらの展示室には裁判官、検察官、弁護士などが法廷で着用する「法服」のレプリカが用意されており、実際に着て写真を撮ることもできます。
弁護士の法服は、黒の生地が「何にも染まらない」ことで公平さを象徴しているそう。
白糸で唐草模様があしらわれた法服を着て、気分は朝ドラ『虎に翼』の寅子…!
1階にあるまちの歴史展示室には、札幌のまちづくりの歴史や資料館の沿革、札幌軟石・硬石に関する資料がたくさん展示されています。
昔の札幌の地図や写真などもあり、見ごたえ抜群。
2階には展望室として開放されている大通交流ギャラリーと、レンタル可能なミニギャラリー6室と研修室があります。
大通交流ギャラリーの大きな窓から見渡す大通公園のなんと美しいこと!
1階の「おおば比呂司氏記念室」には札幌出身の画家・漫画家おおば比呂司氏の作品が展示されており、無料で観覧が可能。
アトリエの様子が再現された展示や、イラストを使ったオリジナルグッズも販売されています。
2014年開催の第1回札幌国際芸術祭をきっかけにオープンしたSIAFラウンジは、札幌国際芸術祭の情報発信や、関連プロジェクトの活動拠点として活用されています。
カフェ併設で電源(一部席のみ)やFree Wi-Fiも完備されており、ちょっとした作業や仕事ができるのも嬉しいですね。
SIAFラウンジでは札幌国際芸術祭に関連する資料や書籍のほか、アート関連の書籍を自由に閲覧できます。
収蔵数はおよそ700冊!本を読みながら、ぜひのんびりとしたひとときを過ごしてみてくださいね。
館内で販売されているドリンクはテイクアウトも可能。
天気の良い日はドリンクを片手に大通公園を散策しても気持ち良いですし、札幌市資料館の裏庭でぼんやり過ごすのもおすすめです。
札幌の歴史と文化に触れられる貴重な場所、札幌市資料館。
大通公園の近くにありアクセスも便利なので、ぜひ札幌観光コースに組み込んでみてはいかがでしょうか。きっと新たな発見と感動を得られるはずですよ。
【住所】北海道札幌市中央区大通西13丁目
【アクセス】市営地下鉄東西線「西11丁目駅」1番出口より西へ徒歩5分
【電話】011-251-0731
【営業時間】9:00〜19:00
【定休日」毎週月曜日と年末年始(12月29日~翌1月3日) ※月曜日が祝休日の場合は、翌平日が休館日
【料金】無料
【駐車場】なし
【公式サイト】https://www.s-shiryokan.jp/
※掲載時の情報です。最新の情報は公式サイトをご確認ください。
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